【ＢＡＬＬＡＤ】 ガッキーが主役だと思う…

【ＢＡＬＬＡＤ】を、２回観てきました！

感動できる映画なら、３回観ようと思っていたんですけどね。

観た感想は、１回でいいかな、と（笑）

 

でも、初見で気づいた、山崎監督お得意の、長廻し（ノーカット）のシーンが、３カ所ほどあり、もっとじっくり見たいと、２回目を鑑賞。

映画が終わってから、パンフレットを読んだら、その３カ所が、長廻しのシーンだったそうで！

よかった～、１つも見逃さなくて！

 

１回でいいな～と思ってしまったのは、真一役の武井くんの演技力にありまして。

ものすごく芝居がかった演技をする子だったもんで…。

台本に書いてあるから泣いてます！

台本に書いてあるから笑ってます！

って感じで、セリフも早口で、自然な演技が無いんですね…。

 

また、真一という子供が、かなりブレて描かれているんです。

弱虫なのか強いのか、よくわからないんですよ。

 

で、ストーリー的にも、完全に子供向けの映画でした。

大人目線で絶対に見ちゃいけない（笑）

ま、【ジュブナイル】も、子供たちが主役だったし、山崎監督の作品なら、これでいいんだろうなと。

 

ここからは、ネタばれになりますので、ご注意を！

タイトルにもあるように、観た後の感想としては、これは又兵衛ではなく、ガッキー演じる廉姫が主役だと思いました。

真一を過去に呼び寄せたのも、又兵衛に時間を与えたのも、全部彼女の強い想いから来てるし。

そして、又兵衛亡き後、

　　「そなたたちの役目も終わった。」

と、真一たちに、現代へ帰るように促し、実際にすぐに帰ってこれたのも、廉姫の力だと思うし。

 

そして、又兵衛への想いがもうもう！（泣）

身分違いとわかっているから、周りが反対するのがわかっているからと、決して想いを伝えることは無くても、行動の１つ１つが、みんなにわかってしまうほど、全て又兵衛だけに向かっている彼女。

だから、父親をはじめ、乳母も、最後はみんなが廉姫の気持ちを許してくれたし。

 

また、廉姫は、キャラクターがブレることが１度も無かったんですね。

とにかく意志が強く、相手が誰であろうが、決して屈しない。

そんな彼女の性格に、大倉井も惚れたわけで。

 

でも、自分の立場もちゃんとわかっているから、又兵衛に対しても、姫として接していて。

そして、又兵衛の言葉、

　　「廉姫様、どうか、自由にお生き下さい。」

これに対して、

　　「お前が帰ってきてくれれば、自由に生きよう、お前と…。」

これがあの時の彼女の精一杯の告白の言葉なんですよね。

 

そして、又兵衛の元へ、これからの二人の未来へ、一生懸命走っていく廉姫は、それまでの強気な彼女と違って、恋する女性なんですよね。

ああ、なのにその目の前で…

　　「又兵衛、私を１人にするな！　許さぬぞ！」

あああ～～～！　又兵衛～～～！！

 

最後は、真一がくれた又兵衛の写真を見ても、決して泣かなかった彼女は、もう強い廉姫に戻っているわけで。

でも、真一の、

　　「廉姫様は、又兵衛さんと、結婚したかったの？」

という質問に対してだけは、素直に、

　　「うん…。」

と答えた彼女

 

いや～、すごくいいキャラでしたね、廉姫は！

絶対に彼女の方が主役だと思う！！

 

つよぽん演じる又兵衛は、戦での「鬼の井尻」の時と、殿や部下から信頼も人望もある、仁義に熱い侍の顔の時と、そして、いつもおどおどしてしまう廉姫様の前とで、それぞれ異なった表情・演技を見せてくれて、素晴らしかったです。

 

そしてなんといっても、合戦シーンと、大倉井との一騎打ちで魅せた長廻し！

もうもうもう、本当に素晴らしかったです！

パンフレットを見ると、合戦シーンでは、なかなか監督がＯＫを出してくれなかったようですが（笑）

でも、ノーカットで、あれだけの合戦シーンを撮るって、すっごく大変だったと思います！

 

一騎打ちのシーンなんて、２分くらいはあったんじゃないんでしょうか？

相手役の大沢さんとの殺陣（しかも槍）に加えて、周りにいる人たちとの距離や、なんといっても、本人たちと一緒になって移動するカメラの位置の確認と。

それであれだけの迫力あるシーンが撮れたのは、やはりすごいっすね、山崎監督！

 

あ、山崎監督は、ニコニコ笑顔のままで、かなり毒を吐く人でもありますからね（笑）

そのギャップが面白いんですけど（笑）

 

これから観に行こうとする方は、ぜひ長廻しのシーンは、チェックしてください！

あと１カ所は、廉姫の部屋から出ていくシーンですね。

登場人物全員にセリフがあって、それでいて、又兵衛と廉姫の、１番大事な告白のシーンなので、ＮＧ出すと、全部最初からやり直しになっちゃうっていう…。

ああ、この時の武井くんのセリフが、全編通して、１番早口でしたね（笑）

内心めちゃくちゃ焦っていたのかも？（笑）

 

「子供向けの映画」と言ってる割には、涙々の映画でした！